寒くなってファンヒーターを出したけれど、ほこりがたまっていそうで気になる。でも、どこまで自分で掃除していいのか、分解しても大丈夫なのか迷いますよね。
この記事を読めば、自分で掃除していい場所とやり方、頻度の目安、掃除しても直らないときにメーカーへ頼む目安が分かります。
自分で掃除するのは、取扱説明書にお手入れ方法が載っている場所までで十分です。
ファンヒーターを自分で掃除していい範囲は?
自分で掃除していいのは、エアーフィルター・背面の取入口・オイルフィルター・吹出口と本体の外側。どれも取扱説明書にお手入れのやり方が載っている場所です。※1
| 場所 | 自分で | 頻度の目安 |
|---|---|---|
| エアーフィルター | OK | 週1回 |
| 背面の取入口 | OK | 週1回 |
| オイルフィルター | OK | 1シーズンに1回 |
| 吹出口・本体の外側 | OK | 週1回(拭き掃除) |
| 燃焼部・電気部品 | NG | メーカーへ |
※石油ファンヒーターの目安です。頻度は機種によって違うので、取扱説明書で確かめてください。

フィルター・取入口・吹出口は自分で掃除OK
フィルターと取入口は掃除機かブラシでほこりを取り、オイルフィルターは灯油で洗い、吹出口と本体は布で拭きます。道具は家にある物で足りますよ。
私も、掃除するのは外から掃除機でほこりを吸える範囲と、取扱説明書に載っているフィルターまで。分解はやっぱり怖くて、したことがありません。
それでも、ほこりはこの範囲でかなり取れますよ。
燃焼部と電気部品の分解はNG
火をつける燃焼部と、電気部品は分解しません。取扱説明書でも、燃焼部や電気部品を分解したり、部品を市販品に取り替えたりは絶対にしないよう書かれています。
分解して掃除したという声もありますが、ネジが余った、元に戻せなくなりそうだったという人もいます。
灯油を燃やす機械なので、組み立てを間違えると火事やけがにつながります。中が気になっても、ネジで留まったカバーは外さず、外から届く範囲にとどめておきましょう。
保証期間内なら分解より先にメーカーへ
保証期間のうちに調子が悪くなったら、分解する前にメーカーか販売店に相談するのがおすすめです。
保証期間を3年にしている石油ファンヒーターもあり、期間内の故障は保証書の決まりに沿って無料で直してもらえます。
ただし無料になるのは、取扱説明書の注意書きどおりに使っていた場合です。変質した灯油による故障やフィルターの交換は、期間内でも有料になります。
分解する前に、保証書と買った日を確かめておくと、無料で直してもらえるかどうかが分かります。
石油ファンヒーターを自分で掃除する手順

掃除は、エアーフィルター → 背面の取入口 → オイルフィルター → 吹出口と本体の順に進めます。用意する物は次のとおりです。
- 掃除機(すき間用のノズルがあると便利)
- やわらかいブラシや歯ブラシ
- 厚手のゴム手袋
- 新聞紙
- やわらかい布
- きれいな灯油(オイルフィルターを洗う分)
- 給油ポンプとスポイト(しまう前に灯油を抜くとき)
消火して冷めてからプラグを抜く
掃除は、消火して本体が十分に冷めてから、電源プラグを抜いて始めます。熱いうちや電気が通ったままだと、やけどや感電のおそれがあります。※2
消してすぐは吹出口のまわりがかなり熱くなっています。掃除機を用意しているあいだに冷ますくらいの気持ちで、慌てずに進めれば大丈夫です。
エアーフィルターは週1回、掃除機で吸う
エアーフィルターは週1回を目安に外して、掃除機でほこりを吸い取ります。水洗いした場合は、よく乾かしてから戻してください。
フィルターを外したまま使うのはやめましょう。ほこりがそのまま中に吸い込まれてしまいます。週1回は多く感じますが、掃除機をかけるついでに吸っておけば、手間はほとんどかかりませんよ。
背面の取入口はブラシと掃除機でほこり取り
本体の背面にある空気の取入口は、ブラシでほこりを浮かせてから掃除機で吸い取ります。綿ぼこりがつくと風の量が減り、本体が熱くなりすぎて止まる原因になります。
背面の取入口に網状のフィルター(ファンフィルター)がついた機種は、汚れがひどいときに洗剤につけ置きして水で洗えるものもあります。※3
洗えるかどうかは機種で違うので、取扱説明書で確かめてからにしてくださいね。
オイルフィルターは灯油で洗う
オイルフィルターは、給油タンクから流れてくる灯油のごみや水を受け止める網の部品です。給油タンクを抜いたあとの、本体側の灯油がたまる受け皿(固定タンク)の中にあります。
洗うときは水を使わず、きれいな灯油ですすぎます。水で洗うと網に水が残って、灯油が通らなくなるためです。洗い方は次の5ステップです。
- STEP1給油タンクを抜く
消火して冷めてから電源プラグを抜き、給油タンクを抜きます。灯油がたれても大丈夫なように、床に新聞紙を敷いておきます。
- STEP2オイルフィルターを取り出す
本体側の固定タンクの中にあるオイルフィルターを取り出します。灯油がたれやすいので、ゆっくり持ち上げましょう。
- STEP3きれいな灯油ですすぐ
深めの容器にきれいな灯油を少し入れ、フィルターをすすぎます。網についたごみは歯ブラシでやさしく落とします。
- STEP4布で拭いて乾かす
やわらかい布で灯油を拭き取り、日陰でしっかり乾かします。水分が残ると、給油サインが点滅する原因になります。
- STEP5元に戻す
固定タンクの中にティッシュなどが残っていないかを見てから、フィルターを戻します。こぼれた灯油はよく拭き取ってください。
すすぐ容器は、灯油がはねにくい深めのものが向いています。プラスチックの容器に灯油を長い時間入れたままにするのはやめておきましょう。
洗うのに使った灯油は、ごみや水が混じっているので給油タンクには戻しません。抜いた古い灯油と一緒に、灯油を買ったお店に処分を相談します。
網の汚れがひどいときや破れているときは、オイルフィルターだけを交換できることがあります。交換は保証期間中でも有料なので、取扱説明書の部品の案内を見て販売店に相談してくださいね。
吹出口と本体は布で拭き掃除
吹出口と本体の外側は、湿らせたやわらかい布で汚れを落とし、乾いた布で拭き上げます。吹出口はゴム手袋をして、強い力をかけずに拭きます。表面がはがれて、けがをするおそれがあるためです。
風向きを変える羽根(ルーバー)や吹出口のふた(シャッター)がついた機種は、手で無理に開けないでください。故障やけがの原因になります。開け方は取扱説明書に載っています。
シーズン前としまう前にやること
シーズン前は灯油を新しくして電源プラグを見ておき、しまう前は灯油を抜き切ってから掃除します。
シーズン前は残った灯油を使わない
使い始める前に、前のシーズンから残っている灯油は使わず、新しい灯油に入れ替えてください。
灯油は置いておくうちに変質し、においが強くなる、炎が黄色っぽくなる、火がつきにくい、途中で消えるといった不調につながります。
あわせて、電源プラグの刃のあいだにほこりがたまっていないかも確かめます。ほこりや水分がたまると発火するおそれがあるので、プラグが変色していたら、販売店で交換してもらってください。※4
出してから初めてつけるときに、煙やにおいが出ることがあります。塗料やほこりが焼けるためなので、しばらく窓を開けて換気すれば大丈夫です。
しまう前は灯油を抜き切って水平に保管
しまう前に、給油タンクと本体の中に残った灯油を、給油ポンプとスポイトで抜き切ります。水やごみが残ったまま保管すると、さびや穴あきの原因になります。
抜いた灯油の処分は、灯油を買ったお店に相談できます。灯油を抜いたら、上の手順でフィルターと本体を掃除し、電源コードに傷がないかも確かめます。
しまうときは箱に入れて、湿気の少ない場所に水平に置いてください。逆さや横倒し、傾けた状態での保管はやめておきましょう。
掃除しても直らないときは?症状別の見分け方
すぐ止まる・すっぱいにおいがするといった症状は、ほこりや灯油が原因なら自分で直せることがあります。
異常を知らせる表示が繰り返す・強いにおいがするときは、使うのをやめてメーカーか販売店に相談してください。
| 症状 | まず自分で | 相談する目安 |
|---|---|---|
| すぐ止まる | 取入口・吹出口のほこり取り | 掃除しても続く |
| すっぱいにおい | 灯油の入れ替え | 入れ替えても続く |
| 点火してすぐ消える | 灯油の入れ替え・フィルター掃除 | 表示が繰り返す |
| 強いにおい・異常な音・油漏れ・白煙 | 使うのをやめる | すぐ相談 |
すぐ止まるなら取入口のほこり詰まり
つけてしばらくすると止まるときは、取入口や吹出口がほこりで詰まっていないかを見ます。風の通り道がふさがると本体が熱くなりすぎ、安全のための装置が働いて火が消えます。
本体が冷めてから、エアーフィルターと背面の取入口のほこりを取り、つけ直してみてください。家具や洗濯物で吹出口をふさいでいないかも、あわせて見ておきましょう。
すっぱいにおいは灯油の変質
すっぱいにおいがするときは、灯油が変質している可能性があります。タンクの灯油を抜き、きれいな灯油でタンクの中を2〜3回洗ってから使います。それでもにおいが消えなければ、販売店に相談しましょう。
つけたときと消したときに少しにおうのは、異常ではありません。つけたり消したりを何度も繰り返すとにおいの原因になるので、こまめなつけ消しは控えて、気になるときは換気をすると落ち着きます。
点火してすぐ消える・表示が繰り返すならメーカーへ
灯油を新しくしてフィルターを掃除しても、点火してすぐ消える、異常を知らせる表示が繰り返すときは、使うのをやめてメーカーか販売店に相談します。電気系の故障が考えられる表示もあります。
炎が出ているかを感じ取るフレームロッドという部品は、燃焼部の中にある、特に消耗しやすい部品のひとつです。交換は販売店などに頼むよう案内されています。
部品を磨いて直したという声もありますが、燃焼部の分解にあたります。ここはメーカーに任せてしまいましょう。
使って8年を過ぎたら点検か買い替え
製造から8年が、点検か買い替えを考える目安です。安全に使える期間の目安として「設計上の標準使用期間」を8年としている機種があり、製造年は本体の側面などに書かれています。
長く使うなら、2年に1回ほど有料の点検を受けるよう案内している機種もあります。8年を過ぎたら、調子が悪くなくても点検に出すか、買い替えを考えてみてください。
ガス・電気ファンヒーターの掃除は?

ガスファンヒーターと電気(セラミック)ファンヒーターは灯油を使わないので、掃除するのはフィルターと本体の2か所。メーカーの案内では、月1回を目安にしている例があります。
| 種類 | フィルター掃除の目安 | 灯油の手入れ |
|---|---|---|
| 石油 | 週1回 | あり |
| ガス | 月1回 | なし |
| 電気(セラミック) | 月1回 | なし |
※メーカーの取扱説明書・お手入れ方法の一例です。頻度は機種によって違います。
ガスファンヒーターは月1回、フィルターと本体
ガスファンヒーターは、本体とエアーフィルターを月1回掃除します。フィルターのほこりは掃除機で吸い取り、汚れがひどいときは中性洗剤で洗って、十分に乾かしてから戻します。ベンジンやシンナーは使いません。※5
フィルターを戻すときは、まわりにすき間がないように取り付けます。
ほこりがたまると部屋の温度がうまく調節されないことがあるので、月1回は見ておきたいですね。
しまうときは、ファンが止まって冷めてから電源プラグを抜きます。ガス栓を閉めてガスコードを外し、ガス栓と本体のガス接続口にキャップをしておきます。
電気ファンヒーターは月1回、フィルターのほこり取り
電気(セラミック)ファンヒーターは、電源プラグを抜いて本体が冷めてから、月1回以上フィルターのほこりを掃除機で吸い取ります。
フィルターが詰まると、安全装置が働いて温風が出たり止まったりすることがあります。※6
本体の汚れがひどいときは、薄めた台所用の中性洗剤を含ませた布で拭いて、乾いた布で仕上げます。
フィルターを水で軽く洗える機種もあり、そのときは陰干しします。
電気でも、分解や修理はしないよう取扱説明書に書かれています。調子が悪いときは、販売店かメーカーに相談してください。
ファンヒーターの掃除のよくある質問
エアーフィルターは水洗いできる?
水洗いできる機種があります。洗ったら、よく乾かしてから取り付けます。オイルフィルターは水で洗わず、灯油で洗ってください。
掃除しないとどうなる?
ほこりで風の量が減り、本体が熱くなりすぎて途中で止まりやすくなります。電源プラグにたまったほこりは、発火のおそれもあります。
中まで掃除したいときはどこに頼む?
買った販売店か、メーカーの相談窓口に頼みます。保証期間内の故障なら、無料で直してもらえることがあります。
まとめ
- 自分で掃除するのは、エアーフィルター・背面の取入口・オイルフィルター・吹出口と本体の外側まで
- 燃焼部と電気部品は分解しない。保証期間内ならまずメーカーか販売店へ
- エアーフィルターと取入口は週1回、掃除機とブラシでほこりを取る
- オイルフィルターは灯油で洗い、水洗いはしない
- シーズン前は残った灯油を使わず、しまう前は灯油を抜き切る
- 表示が繰り返す・強いにおいがするときは、使うのをやめて相談する
- ガス・電気ファンヒーターは月1回、フィルターと本体を掃除する
フィルターのほこり取りを習慣にしておけば、冬のあいだ快適に使えます。ファンヒーターを出したら、まずはエアーフィルターを外して、掃除機で吸うところから始めてみてくださいね。
出典:※1 コロナ「石油ファンヒーター FH-CPF33 取扱説明書」 ※2 コロナ「石油ファンヒーターのしまい方」 ※3 ダイニチ「石油ファンヒーターのしまい方のポイント」 ※4 日本ガス石油機器工業会「石油機器のお手入れ」 ※5 ノーリツ「暖房機器(ガスファンヒーター等)の掃除・お手入れ方法」 ※6 日立「セラミック温風ヒーター VF-123SC 取扱説明書」
