甘いと思って切った柿が、ひと口かじったら渋かった。残りは捨てるしかないのか、切った後でも何とかならないのか、と困りますよね。
この記事を読めば、切った後の柿の渋を抜く方法と、買った柿が渋かった理由、次に渋い柿を避ける選び方がひととおり分かります。
先に結論を言うと、皮をむいた柿なら、切った後でも渋を抜く方法があります。冷凍すれば3日ほど、急ぐなら焼酎をかけて600Wのレンジで30〜40秒温めると食べられますよ。
切った後の柿、渋は抜ける?
皮をむいた柿なら、切った後でも渋は抜けます。※1
渋みのもとは、柿に入っているタンニンです。冷やしたり温めたり、アルコールに触れたりすると、口の中で溶けない形に変わり、渋さを感じなくなります。
家でできる渋抜きの方法を、かかる時間と使える柿で表にしました。切ってしまった柿に使えるのは、冷凍とレンジの2つです。※2
| 方法 | かかる時間 | 使える柿 | やり方 |
|---|---|---|---|
| 冷凍 | 3日ほど | 皮をむいた柿(切った柿も) | ラップで包んで冷凍庫へ |
| 焼酎+レンジ | 30〜40秒 | 皮をむいた柿(切った柿も) | 焼酎をかけてラップで包み、600Wで温める |
| 焼酎 | 1〜2週間 | ヘタのついた丸ごとの柿 | ヘタに焼酎をつけて袋へ |
| ドライアイス | 4日ほど | 丸ごとの柿 | ドライアイスと一緒に袋へ |
| 干し柿 | 2〜3週間 | 皮をむいた丸ごとの柿 | ヘタにひもを結んで干す |
※焼酎や干し柿の日数は、柿の熟れぐあい・大きさや気温で変わります。
今日のうちに食べたいならレンジ、急がないなら冷凍を選びましょう。2つのやり方を図にまとめたので、手順を見比べてくださいね。

冷凍して3日待つ
皮をむいた柿をラップで包んで冷凍庫に入れておくと、3日ほどで渋が抜けます。できあがりは、ひんやりした柿のシャーベットです。
食べるときは、常温に30分から1時間ほど置いて半分くらい解かすと、シャーベットのまま食べやすくなりますよ。
急ぐなら焼酎とレンジで30〜40秒
皮をむいた柿にスプーン半分ほどの焼酎をまんべんなくかけ、ラップで包んで600Wのレンジで30〜40秒温めます。冷ましてから食べてくださいね。
切らずに1個のまま温めるなら、先に十文字の切り込みを入れておきます。
ジャムにすると渋が戻ることもある
渋を抜いた柿も、レモン汁を加えてジャムのように煮ると、渋が戻ることがあります。溶けない形になったタンニンが、酸と熱でまた溶ける形に戻るためです。※3
渋かった柿は、ジャムにして使い切ろうとせず、冷凍やレンジで渋を抜いてそのまま食べるほうが安心ですね。
買った柿が渋いのはなぜ?

お店で買った柿が渋いのは、渋を抜く作業のあとも渋みが残っていたり、まだ熟しきっていなかったりするためです。甘柿でも、種が少ないと渋いことがあります。
柿は、渋さと種の関係で4つのタイプに分かれます。値札や箱に品種名があれば、下の表と照らし合わせてくださいね。
| 柿のタイプ | 主な品種 |
|---|---|
| いつも甘い甘柿 | 富有、次郎 |
| 種が多いと甘くなる甘柿 | 西村早生、禅寺丸 |
| 種のまわりだけ甘くなる渋柿 | 刀根早生、平核無 |
| いつも渋い渋柿 | 西条、愛宕 |
※渋柿は、渋抜きをすれば甘く食べられます。
種なし柿はもともと渋柿
種なし柿は、もともと渋柿です。お店に並ぶ前に渋を抜く作業をしていますが、1個ごとの差で渋みが多く残るものがあります。※4
天気の影響で、買ってから数日たっても熟しきらないものもあるそうです。種なし柿が渋かったときは、次の章の「2日ほど置く」「お店に相談する」を試してください。
甘柿でも種が少ないと渋い
甘柿の中には、種が少ないと渋くなる種類があります。表の「種が多いと甘くなる甘柿」がそれで、種がたくさんできると、種のまわりの果肉にゴマが入って甘くなります。※5
甘柿として買ったのに渋かったなら、種の少ない柿に当たったのかもしれません。種の数は1個ずつ違うので、同じ袋でも甘い柿と渋い柿が混ざることもありそうです。
買った柿・もらった柿が渋いときは?
買った種なし柿なら、まず常温で2日ほど置き、それでも渋ければお店に相談しましょう。もらった柿や庭の柿が丸ごと残っているなら、焼酎かドライアイスで渋抜きができます。
買った種なし柿は2日ほど置く
お店で買った種なし柿は、常温で2日前後置くと追熟(置いておくうちに熟していくこと)して食べやすくなります。同じ袋の柿がまだ残っているなら、すぐ切らずに少し待ちましょう。
渋いままならお店に相談
2日ほど置いてから1個切ってみて、それでも渋いときは、買ったお店に相談できます。渋みが残った種なし柿を、交換で受け付けている生協もあります。
相談するときは、レシートと渋かった柿を手元に残しておくと話が早いですよ。
丸ごとの柿は焼酎・ドライアイス・干し柿で
もらった柿や庭の渋柿は、ヘタのところに焼酎をつけ、ペーパータオルを敷いたポリ袋に入れて口を閉じ、暖かい場所に1〜2週間置きます。
置きすぎるとやわらかくなりすぎるので、1週間ほどたったら1個切って、渋が抜けたか味見してみてください。
もっと早く抜きたいなら、ドライアイスを使います。新聞紙で包んだドライアイスと柿をポリ袋に入れ、空気をしっかり抜いて閉じると、4日ほどで渋が抜けます。
たくさんあって食べきれないなら、干し柿にするのもひとつです。皮をむいてヘタにひもを結び、熱湯に5秒ほどくぐらせてから、日当たりと風通しのいい場所に干すと、2〜3週間ほどでできあがります。
渋い柿の見分け方と選び方は?
切ったときに黒いゴマのような粒があれば、その部分は渋が抜けています。※6
これから買うなら、富有や次郎を選ぶと渋い柿に当たりにくくなります。
切ったときの黒いゴマが目印
果肉の黒っぽい粒は、渋みのもとが溶けない形に変わったしるしです。種の多い甘柿や、渋を抜いた柿に見られる粒です。
粒が見えない柿でも甘いものはありますが、心配なら大きくかじらず、端を少し食べて確かめると、がっかりせずにすみます。
買うなら富有・次郎を選ぶ
富有と次郎は、種があってもなくても甘い「いつも甘い甘柿」です。次に柿を買うときは、値札や箱の品種名を見て選んでくださいね。
まとめ
- 皮をむいた柿なら、切った後でも冷凍して3日ほどで渋が抜ける
- 急ぐなら焼酎をかけて600Wのレンジで30〜40秒。レモン汁を入れて煮ると渋が戻ることがある
- 種なし柿はもともと渋柿で、1個ごとの差で渋が残ることがある
- 買った種なし柿は常温で2日ほど置き、それでも渋ければお店に相談する
- 丸ごとの柿は焼酎で1〜2週間、ドライアイスなら4日ほど
- 黒いゴマは渋が抜けたしるし。甘い柿を選ぶなら富有・次郎
渋い柿に当たっても、皮をむいた柿なら捨てずに渋を抜く方法があります。まずは冷凍庫に入れて、3日後に柿のシャーベットとして味わってください。
出典:※1 JAあいち海部「2023年1月号『渋柿の干し柿以外の渋を抜く方法は?』」 ※2 JAいび川「柿の渋抜きとは?柿の渋さをなくす方法と原理を知って美味しく食べよう!」 ※3 日本植物生理学会「渋抜き柿がまた渋くなった理由」 ※4 おおさかパルコープ「種なし柿が渋い。」 ※5 京都市都市緑化協会「我が家の柿が去年まで甘かったのに、今年はみんな渋柿になってしまいました」 ※6 和歌山県「紀の川柿(カキ)」

